一人暮らしの光熱費、毎月なんとなく払っていませんか。総務省の家計調査(2025年)によると、単身世帯の光熱費の平均は月額約13,000円。年間にすると約15万6,000円です。ここから年間3万円、つまり月2,500円を削るのは、実はそれほど難しくありません。我慢や不便を強いるのではなく、「仕組みを変える」ことで無理なく達成できます。
一人暮らしの光熱費の内訳を知る
まず敵を知ることから始めましょう。一人暮らしの光熱費は、おおよそ以下の比率です。
| 項目 | 月額目安 | 割合 |
|---|---|---|
| 電気代 | 6,500円 | 50% |
| ガス代 | 3,500円 | 27% |
| 水道代 | 2,000円 | 15% |
| その他 | 1,000円 | 8% |
光熱費の半分は電気代です。つまり、電気代を攻略すれば節約の大部分は達成できます。
コツ1:電力会社を切り替える(年間1万〜1.5万円の節約)
最もインパクトが大きく、一度やれば何もしなくていいのが電力会社の切り替えです。2016年の電力自由化以降、地域の電力会社(東京電力、関西電力など)以外にも多くの新電力会社が参入しています。
切り替えの手順は驚くほど簡単です。
- 現在の電気料金の検針票(またはWeb明細)を用意する
- 比較サイト(エネチェンジ等)で料金シミュレーションする
- 安いプランに申し込む(Webで完結、工事不要)
一般的な一人暮らし(月間使用量150〜200kWh)の場合、大手電力会社の従量電灯プランから新電力に切り替えるだけで、月額800〜1,200円、年間で1万〜1.5万円の節約になるケースが多いです。
コツ2:エアコンの設定温度を1℃変える(年間5,000〜7,000円の節約)
一人暮らしの電気代で最も大きな割合を占めるのがエアコンです。環境省の試算によると、冷房の設定温度を1℃上げると約13%、暖房の設定温度を1℃下げると約10%の消費電力が削減されます。
- 夏:28℃設定(推奨)。暑いと感じたら扇風機やサーキュレーターを併用する
- 冬:20℃設定(推奨)。寒いと感じたら厚着で対応する方が電気代は安い
- 「自動運転」モードを使う — 弱運転で固定するよりも、自動運転の方が効率的
- フィルターを月1回掃除する — 目詰まりすると消費電力が約25%増加する
もう一つ重要なのが「つけっぱなし vs こまめにオン・オフ」問題です。結論から言うと、30分以内の外出ならつけっぱなしの方が省エネです。エアコンは起動時に最も電力を消費するため、短時間のオン・オフを繰り返す方がかえって電気代が上がります。
コツ3:待機電力をカットする(年間3,000〜5,000円の節約)
家電は使っていない時もコンセントに挿さっているだけで電気を消費しています。これが待機電力です。資源エネルギー庁の調査によると、家庭の消費電力の約5〜6%が待機電力です。年間にすると約6,000〜7,000円相当。その半分をカットするだけでも3,000円以上の節約になります。
全てのコンセントを抜くのは面倒なので、効果の大きいものだけ対策すれば十分です。
- テレビ — リモコン待機だけで年間約500円。見ないときは主電源をオフに
- 温水洗浄便座 — 年間の待機電力が約3,000〜4,000円と高い。フタを閉めるだけでも約15%節約。節電モード(タイマー機能)を設定する
- 充電器 — スマホを外した充電器も微量の電力を消費。使わないときは抜く
コツ4:お湯の使い方を見直す(年間5,000〜8,000円の節約)
ガス代の大部分はお湯を沸かすことに使われています。特にシャワーと入浴の使い方を変えるだけで、大きな効果があります。
- シャワーの時間を1分短くする — ガス代と水道代の合計で年間約2,000円の節約
- 節水シャワーヘッドに交換する — 水量を30〜50%カットしても水圧が落ちにくい製品が2,000〜3,000円で買える。年間の節約額は5,000〜8,000円になるため、1ヶ月で元が取れる
- お風呂の追い焚きを減らす — 追い焚き1回あたり約50〜80円。入ったらすぐ出る、または保温シートを使う
- 食器洗いはお湯を出しっぱなしにしない — 洗い桶にお湯を溜めて洗う方がガス代・水道代ともに安い
コツ5:照明をLEDに替える(年間2,000〜3,000円の節約)
まだ蛍光灯や白熱球を使っている場合、LEDに替えるだけで照明にかかる電気代は約50〜80%削減できます。
| 照明タイプ | 消費電力(60W相当) | 寿命 | 年間電気代(1日8時間使用) |
|---|---|---|---|
| 白熱電球 | 54W | 約1,000時間 | 約4,300円 |
| 蛍光灯 | 12W | 約6,000〜10,000時間 | 約950円 |
| LED | 7〜9W | 約40,000時間 | 約560〜710円 |
LEDは初期費用が蛍光灯より高い(1個500〜1,500円程度)ですが、寿命が圧倒的に長く、交換頻度も下がるため、長期的にはLEDの方が安くなります。一人暮らしなら、リビングと洗面所の2〜3箇所を替えるだけで年間2,000〜3,000円の効果が出ます。
5つのコツの合計節約額
| コツ | 年間節約額 | 手間 |
|---|---|---|
| 1. 電力会社の切り替え | 10,000〜15,000円 | 1回だけ(Web申込み) |
| 2. エアコンの設定温度 | 5,000〜7,000円 | 設定を変えるだけ |
| 3. 待機電力のカット | 3,000〜5,000円 | 電源タップ導入 |
| 4. お湯の使い方見直し | 5,000〜8,000円 | シャワーヘッド交換 |
| 5. LED照明への切り替え | 2,000〜3,000円 | 電球を買い替えるだけ |
まとめ
光熱費の節約は「我慢する」ことではなく「仕組みを変える」ことです。特にコツ1の電力会社切り替えは、一度やれば毎月自動的に安くなる最強の施策です。全部を一気にやる必要はありません。まずは1つ、今日できるものから始めてみてください。小さな積み重ねが、年間3万円という結果になって返ってきます。